議会制民主主義を主体とした共和制国家として
現在は、議会制民主主義を主体とした共和制国家として、台湾海峡を挟んで中国大陸と接している台湾島・澎湖諸島(台湾省・台湾地区)、および福建省沿岸の金門島・馬祖島(金馬地区)、南シナ海の東沙諸島および南沙諸島の太平島を実効統治している。
冷戦下の1971年に、中ソ対立の中でアメリカ合衆国をはじめとする西側諸国と、ソビエト連邦をはじめとする東側諸国との間で政治的駆け引きが行われた結果、国際連合における「中国の代表権」が中華人民共和国政府に移され、中華民国は国連とその関連機関から追放された。さらに、1972年にアメリカのリチャード・ニクソン大統領が北京を訪問し、中華人民共和国を承認する意向を見せると、日本は中華人民共和国を承認し中華民国と断交。その後1979年にアメリカが最終的に中華人民共和国を「中国の代表権を持つ正統政府」として承認すると、アメリカの影響下にある多数の西側国家がこれに同調した。
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しかしながら、1990年代には国民党による一党独裁体制から複数政党制議会制民主主義を主体とした民主主義政体に移り、また、その経済や貿易規模も大きいことなどから、現在日本やアメリカ、イギリスやフランスなどをはじめとする主要国とは形式上国交こそないものの、非政府組織を通じて外交業務を行っているため、事実上の国交があると言える状態にある。また、中華人民共和国の中国共産党政府からの妨害が行われているにもかかわらず、世界貿易機関(WTO)のように、主権国家ではなく、領域を代表するものとして中華民国政府の加盟を認めた国連機関もある。
また、アメリカは中華民国と事実上の同盟関係にあり、中華民国が軍事的脅威にさらされた場合は台湾関係法に基づき、適切な行動を取ることとなっている。実際に、1996年に行われた総統選挙に伴い、中華人民共和国の人民解放軍が選挙への恫喝として軍事演習を強行し、基隆沖海域にミサイルを撃ち込むなどの威嚇行為を行った際には、アメリカ軍はこれに対して台湾海峡に空母打撃群を派遣し、同国のウォーレン・クリストファー国務長官は「アメリカは必要な場合には、台湾を助けるために台湾に近づく」と中華人民共和国に対して警告した。また、2008年3月に行われた総統選挙の際も近海に空母2隻を派遣した。